彼と彼の花の日記。



 月曜日、今日も快晴。
 学校へ行く途中の道端に紫陽花を発見。満開になるにはもうしばらく。
 学校は、いつもと同じ。
 家も、同じく。

 火曜日、今日はくもり。
 紫陽花の花はまだ満開にはならず。しばらく観察を続けることを決意。
 学校は、いつもと同じ。
 家も、同じく。

 水曜日、晴れ。
 紫陽花の葉が誰かに踏まれている。そもそも、車道に近い道端なのがいけない。何とかしなくては。
 学校は、いつもと同じ。
 帰り際、シャベルを一つ拝借。
 車道側の紫陽花を少し移動させた。これで、不用意に踏まれることはないだろう。
 家はいつもと同じ。

 木曜日、朝からすっきりしない天気。
 紫陽花の花が咲いている。紫陽花には雨が合うから、そういう意味ではこの天気も好ましく思える。
 シャベルを返すため、早めに学校に行く。
 それ以外は特に変わらず。
 家も同じく。

 金曜日、くもり。
 紫陽花の花はとても美しいと思う。小さい花が寄り集まって、一つの華を形成している。
 集団が集まると劣悪になる人とは大違いだと思う。
 学校は毎日同じことの繰り返し。
 家も同じく。
 
 今日を最後にしようかなと思う。本当は毎日が同じで、一日だって同じ日はないことをここに記す。





 ◆



「ただ単に飽きただけよね?」
「五日続いたことは評価できると思わないかい?」
「三日も五日も変わらないと思うわね」


 紫陽花がどうなったかは知らない。
 ボクの退屈な日々は、毎日が同じであるし、一方で日々変化している。
 その波のような時間と空間の流れに身を委ねている、自分自身が酷く退屈だと、ただそれだけのこと。



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